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当番日誌

2003.05.08

(無題)

  一昨年に20年間勤めた銀行を退職し、現在政府系の機関で「評価」の仕事をしています(USCPAの資格とは全く関係のない仕事です)。「評価」とは、国の資金を使って行われた研究開発事業が、当初期待した成果をあげているかどうかを検証するもので、Plan-Do-SeeのマネジメントサイクルのSeeの部分を担うものです。 我が国産業の国際競争力の面での退潮が明らかになり、国家財政も逼迫する中で、ここ数年「評価」が注目されるようになりました。

  先般、「評価」の分野では先進国である米国やカナダに出張し、「評価」の専門家をインタビューして回りましたが、最も印象に残ったのは彼らのキャリアでした。彼らは、大学の技術系学部のほか、経済学、心理学、社会学等の幅広い学部を卒業した後、連邦議会スタッフ、行政省庁スタッフ、シンクタンクのコンサルタント、大学教授等、数年毎に立場の異なる様々なポジションを経験しながら、「評価」の専門家としてキャリアアップしていました。我が国では、本人の希望や大学の専攻とは関係なく、一つの組織の中でのローテーションにより、2〜3年の間、たまたま「評価」に従事するに過ぎないことと比較すれば、彼我の較差の大きさに愕然とせざるを得ませんでした。このような事態は、「評価」の世界のみならず、多くの職業(職務)で同様のことが言えるのではないでしょうか。

  政府レヴェルで見る限りでは、このような事態の打開への動きは緩慢ですが、底流では新たな動きが急速に進みつつあるようです。給与体系や退職金・年金制度など年功序列・終身雇用を支えた制度が変化しつつある一方で、組織に頼らず自分の実力を磨こうとする人達が周囲に増えている感じがします。私も、再びUSCPAに挑戦したころの初心に帰ってがんばろうと、意を新たにさせてくれた海外出張でした。

寄稿者:原田